無錫:外資系大型小売店が商業地図を塗り替え

 台湾の遠東デパートが営業を始め、シンガポールの英武デパートがそれに続いて開店した。イギリスの世界三大小売店の一つであるテスコ(TESCO:楽購)は蘇州で5番目の支店を開業させた。フランスの大型小売店、カルフール(家楽福)も無錫で6店目を開業した。
 無錫商務局の統計によると、多くの外資系大型小売店が昨年、無錫で集中的に開店した。現在までに無錫では、外資系大型小売店22社、40店舗があり、年間の売上額は120億元、全小売店の売上額に占める割合は7.11%となっている。これは無錫の外資系小売業への開放度は江蘇省内一であり、長江デルタ地区では上海に次ぐ高さである。
 
 1996年に全省で初となる中国―日本の合弁小売業の無錫八百半百貨センターが設立されてから、無錫市は外資系商業企業に対し門戸を開放して来た。
 わずか数年の内に、メトロ(麦徳龍)、カルフール(家楽福)、オーシャン(欧尚)などのスーパーマーケットの「巨人」たち、新世界、百盛などのデパートの「巨頭」たちが続々と無錫に上陸し、百安居、特力屋、デカスロン(迪卡儂)などの専門店も無錫で一攫千金を夢見て進出し、国際的に一流のブランドも無錫にやって来た。
 現在までに無錫に来た国際的な一流ブランドは50種類を超えており、ルイヴィトンは八百半が出店の際には省内で初のバッグ旗艦店となり、店舗面積は580平方米で年商は1億元を超えた。ヘルメスも大東方デパートが開店の時に全省で一号店となった。バレー(BALLY)、ダンヒル(DUNHILL)、ロエウ(LOEWE)などの国際的な一流ブランドも相次いで無錫に来た。
 江蘇省内でも指折りの国際的なブランド品の消費圏が今、正に無錫で形成されようとしているのだ。

 地方の大都市となった無錫の強力な消費意欲は先端的な外国資本が争って無錫に出店する主要な原動力となっている。
 無錫の商業連合会の責任者によると、上海や北京に一線級と呼ばれる都市に比べ、無錫への投資コストは低く、市民の消費意欲は強く、投資効果を出す狙い目となっている、のだそうだ。

 外資系大型小売業者がひたひたを市民に迫る状況下で無錫の小売店も外資企業を勇敢に迎え打つと同時に自身の発展を図っている。
 開店当時、メトロが無錫市民に衝撃を与えたのは商品を保管用梱包のままで店舗に並べて販売する「倉庫方式」で、歴史的な店舗の改革であった。八百半の開店は、無錫の百貨店業界と世界が繋がった「転換型」のさきがけであった。
 しかも多くの国際的なブランドが進出するに伴い、無錫の市民は家の近くで
外国映画の中だけでしか見ることが出来なかった贅沢品を買うことができるようになり、無錫の消費意欲は、このために、多いに高まったのだ。

(2011.1.10.  網易新聞  日本語訳:陶園路)